「転職における自己分析=自己内省! 失敗しない転職の為に絶対に必要な自己内省とは?」

『転職に失敗したくない!』

そう考えるのであれば、この記事を読んで、転職成功に不可欠な「自己内省」(自己分析)について理解を深めてください。

はじめに

転職を成功させるためには「なぜ転職するのか」という動機がとても重要です。

転職に失敗する人の多くが、「残業がいやー」、「休日がほしいー」、「仕事内容が自分に合っていない」というような理由で退職し、それがそのまま転職理由になっています。これでは面接時に説得力がありませんし、企業側には魅力的な人材に映らないでしょう。だから結果として不採用となるのです。また、不満の解消だけを考えて転職先を探していると、どんな求人が自分に合っているかわからず迷うことにもなります。

ですからまず、転職を成功させるためには、「自己内省」(自己分析)を充実させましょう。

とは言っても、ネット上に自己内省は重要という記事をたくさん見かけるが、結局何をしていいのかわからない!と頭を抱えている人もいるのではないでしょうか。

今回は、そんな方へ向けて【転職活動で重要な自己分析=自己内省】のみにフォーカスして詳しくお伝えしていきます。

転職に自己内省が必要な理由

自己内省が必要な理由

自己内省が必要な理由は大きく3つあります。

  • 目的を持って情報収集するため
  • 現職を退職する理由が転職理由にならないようにするため
  • 企業がどんな人材がほしいのかが理解するため

この3つのポイントを自己内省を通じてしてしっかり整理することで、転職活動は大きく変わっていきますし、結果も違ってくるのです。

企業ってなんぞやを理解することが重要

企業は法人ですが、その法人には「成し遂げたいプロジェクトがあり、その実現のための集合体」になります。リクルートを例に挙げると、「まだここにない出会いを情報を通じて人々に提供する」のが企業のミッションです。このような企業理念に向かって一緒にやっていこうぜ!というのがまず大前提です。

もうひとつ企業が大切にしていることが、「バリュー」(行動基準・行動価値)す。「どう成長していきたいのか」、「一緒に達成したい」といったような行動基準で、企業がどのようなバリューの人材を欲しているのか理解する必要があります。現職の不満だけ、条件だけで転職先を探してしまうと、企業側のニーズがわかっていないため転職が上手くいないのです。

自己内省の具体的な内容

企業のミッションやビジョン、社員にこうなってほしいというバリューにマッチしているのかどうかを判断することは大切です。そのための自己内省の軸は大きく2つになります。この2つはしっかりこだわってください。軸にマッチした企業は必ずあります。その方向性に合っている情報収集を行いましょう。

第三者軸

第三者軸とは、「自分がどんな人にどう関わっていきたいのか、どう貢献していきたいのか」という軸です。これは自分自身のこれまでの人生の経験を振り返ってみましょう。「楽しかった、やりがいを持てたな、嬉しかったな」というのがキーワードになります。現職のことばかりを面接時に伝えるよりも、企業が知りたいのはその人となりですので、第三者軸で学生時代などの過去の経験を伝えるのは効果的です。特に未経験の業界に進む際には重要な要素になります。

例1:レストランに行って、料理が美味しくてとても感動した経験から、料理や食に関わる道に進む。

例2:10年後には起業したい。ただ現職の企業では長く働いて欲しいという希望があり、アンマッチな環境を改善できたらいいのになという希望から、リクルートへの道を決める。このように「負の感情を解消したいな」という点からも第三者軸はできます。

例3:幼少期にアトピー性皮膚炎で美容液をつけていていじめられた男の子が、今は性別に関係なく美容が広がってほしいな、社会の価値観を変えたいという思いから美容業界への道を進む。このような強い動機は面接官に刺さります。

自分軸

第三者軸だけでは片手落ちです。思いだけではどうにもなりませんので、それを実現するための行動力も必要です。情報を収集して繋がりを提供していきたいという熱い思いがあったえも、「自分は営業は苦手です」、「調べるのはやりたくありません」では、理想だけで終わってしまいます。

自分軸とは、「自分がどんな人材になっていきたいか、何ができるような人になっていきたいか、どんな環境・待遇で働きたいか」という軸です。

例1:プロ野球選手になりたいからといって、がむしゃらにバット振ったり、トレーニングをしても実現は厳しいですよね。自分の強みを理解して、バッティングに自信があるのであれば、そこを徹底的に伸ばしつつ、ゴロの捕球に難があるという弱点があるのであれば、そこを改善するために何をすべきか、この点をしっかり理解して、プロ野球選手になるために、「ここができるようになりたいです」、「ここをもっと伸ばしていきたいです」というように明確になっている人材を企業は欲しがっています。明確になっている方がどの企業を選ぶべきか自分自身でもわかるでしょう。

例2:経営者になるためには、たくさの企業を知らなければならないし、営業力、人脈が必要。でも自分には経験がなく不足している。そこで好きなだけ営業ができる企業、地元に人脈を増やしていける企業と考えるとリクルートのバリューとマッチングしている。そこでリクルートを選んだ。

例3:「お金をたくさん稼ぎたいです」、「休みがたくさんほしいです」という自分軸しか見つからないというケースもありますが、それに見合った実績・経歴やスキルが必要になりますので、どこまでの人材にならなければならないのかということを考えるヒントにもなります。

自己内省をするには転職エージェントを有効活用しよう

転職エージェントは「求人を紹介する」のが役割で、それとは別にキャリアコンサルタントもあり、そちらでは有料で自己内省などのお手伝いをしてくれます。ただし求人紹介はしてくれません。中には転職エージェントとキャリアコンサルトが一緒になっているケースもありますのでお勧めです。

転職エージェントで自己内省をする際の注意点

転職エージェントを利用する際には、必ず「自己内省して欲しいんです!」ということを伝えるようにしましょう。ここで1時間、2時間という時間を確保し、自己内省に協力してくれる転職エージェントは全体のおよそ1割ほどです。基本的にはやり方だけを伝えて、自分で自己内省してくださいという流れになります。

ですから「たくさんの転職エージェントを利用してみる」ということが大切です。10人~20人にひとりは、腕の立つエージェントに出会えますので、ひとつの転職エージェントに登録して転職活動をするよりも、複数の転職エージェントに登録するようにしてください。

とにかく数撃てば当たる戦法で、たくさんの企業に挑戦することばかりを勧めてくるようなエージェントは避けた方がいいです。希望条件だけを聞いて、求人一覧をドンと一括で送ってくるような転職エージェントのことです。

「しっかり軸を決めて取り組みましょう!」というスタンスの転職エージェントに巡り会うまで探してください。Web上で話が聞けますから、10人~20人には当たってみてください。そこから自分に合った人を「3人」選ぶのがお勧めです。もしかすると転職しないかもしれませんが、それでも自己内省に付き合ってくれますか?という投げかけに対してOKしてくれるような転職エージェントが良いエージェントと言えます。

詳細は転職エージェントの選び方・使い方でお伝えしていきますので、そちらをご覧ください。

友人との話の中でも自己内省はできる

学生時代の友人との会話の中でも自己内省は可能です。思い出話に花を咲かせると、意外にそこで見つかるものもあります。

転職エージェントはどうしても入社させようというアプローチが強くなる傾向がありますので、転職するかどうか悩んでいる状態でも転職をプッシュしてくることがあります。ノルマ達成のために焦っているエージェントは回避すべきです。転職を検討している個人よりも、求人を出している企業を優先して転職をすすめてくるようなエージェントも多いので注意してください。「いつまでに転職したい」という期間の目標を定めておくことはいいのですが、「とにかく早く早く」と入社を急かしてくるようなエージェントは即、お断りしましょう。

周りの人といろいろ話をしてみると、そのように急かされることもありませんので、自己内省が思った以上にはかどることもあります。内省というと反省のように感じるかもしれませんが、ポイントは、あのとき「これを変えたい」、「これが楽しい」と思ったなということを前向きに振り返ることです。ポジティブに過去の思い出を振り返っていくことを心がけてください。

まとめ

自分の満足できる企業を見つけ、転職を成功させるには、まず「自己内省」がとても重要になるということがわかっていただけたでしょうか。「第三者軸」、「自分軸」なしの転職活動は無駄な時間を費やし、膨大な情報に飲み込まれてしまい、転職失敗という結果になりかねません。

自己内省について自分ひとりでは厳しいという方は、ぜひご相談ください。ご協力いたします。また、相性もありますので、複数の転職エージェントで話をしてみることも大切です。大手の転職エージェント2人、中小の転職エージェント1人(または2人)といった割合で利用するのが最適です。ですから積極的に転職エージェントに登録することもお勧めいたします。

ちなみにエージェントの力は企業ではなく、個人に左右されます。大手のエージェントだから優秀、中小のエージェントだからダメというわけではありません。

しっかり自分と向き合ってくれるやり手のエージェントを見つけて、自己内省を行い、転職活動を効率良く、効果的なものにしていってください。